日本ではお馴染みの紅葉の季節が近づいています。
こちらヨークシャーのハロゲートはすでに紅葉真っ只中で、
すでに多くの枯葉が沿道に敷き詰められています。
ここで素朴な疑問、イギリスに日本のように紅葉を楽しむ文化はあるのでしょうか?
今回はその検証を兼ねて、ハロゲート住民の憩いの公園であるValley Gardensを散策してみたいと思います。
私がイギリスに来て一番驚いた事の一つが、公園の多さとその美しさです。
その壮大さや美しさ、また行き届いた手入れに驚きと感動の連続でした。
地方ではもちろんのこと、首都ロンドンの中心部にもRegents ParkやHyde Park、Hampsted Heath など広大な緑が広がっています。
それらはみな自然の美しさと人の手入れが融合した、素晴らしい公園たちです。
このValley Gardensも、ハロゲートの人々を長年いやし続けています。
この公園は、ハロゲートの歴史の象徴である、Pump Museumの目の前に位置しています。
ハロゲートの中心部からは丘を下り徒歩で10分ほどです。
夏季、このValley Gardensにはたくさんの花々が植えられ、訪れる人々を癒します。
そんなValley Gardensの秋の姿とはどのようなものなのでしょうか?
すると目の前にはたくさんの色づいた木々たちが!
その色彩は実に多様で日本の紅葉にも引けを取らない美しさです。
それらの紅葉した木々たちからは華やかさというより、儚さを感じました。
そんな中、枯葉の中にたたずむ小さなお家を見つけました。
これらは昔ハロゲートが温泉地として有名だったころ、地下から温泉水を汲み出していた井戸だとか。
温泉水はここからパイプを通して、街一番の温泉施設のRoyal Bath(現在のTurkish Bath)に送られていたそうです。
それにしてもおしゃれな井戸。
この公園とハロゲートの歴史を感じます。
さらに奥に進むと新たな道が現れます。
この公園、入口は小さいものの中はとても広い。
その遊歩道を10分ほど進むと、なにやら森の中へと道は続いていきます。
傍らには、十字架が…
この森の中に何があるのか、なにやら怪しげな雰囲気が漂います。
冒険心に任せて森の中へと入ります。
一気に大自然のど真ん中にやってきました。
木々の香りと、空気がおいしい。
こんなところに出ました。
ヨークシャーデイルズの大自然が一望できます。
ここまでやって来たかいがありました。
実は、この遊歩道はThe pine woodといって、ハロゲートからHarlow Carrという植物公園までの連絡道の役割を果たしていたのです。イギリスは日本と比べて標識が少なく、図らずに美しい景色や思わぬ目的地に導かれるところがとても楽しくて大好きです!
http://www.rhs.org.uk/gardens/harlow-carr
ここにはたくさんの花や木が植えられており、一年を通して季節に合わせた様々な種類の花々が訪問客を楽しませます。
紅葉見物にはもってこいの場所です。
しかし、これといった紅葉イベントはありませんでした。
結論として、イギリスでは紅葉見物が、秋の風物詩と言えるほど浸透していないという事がわかりました。
しかしそれは、イギリス人が紅葉した木々の美しさと秋の息吹きを感じていないという事ではなく、
冬の近づきを感じながら、夏の暖かさを懐かしみながら、一人一人がしみじみと秋のはかなさを噛みしめるという、イギリス流の「秋」の愛で方なのだろうと私は思います。
ちなみに私個人としては、
枯葉の敷き詰められた芝生とその匂いの中で飲むあったかいコーヒーが、イギリスの秋で一番のお気に入りです。
枯葉の敷き詰められた芝生とその匂いの中で飲むあったかいコーヒーが、イギリスの秋で一番のお気に入りです。
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